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今回は、この季節(6~7月)に開花する紅花についてのお話です。
種子から摂れる紅花油は、食用油の他、石鹸、塗料としても用いられています。

紅花は、エジプト原産のキク科の植物で、南ヨーロッパから中近東、インド、中国でも栽培され、日本には奈良時代に渡来してきました。
以前正倉院展を訪れた際に、奈良時代に流行した絞り染め、纐纈(こうけち)の上着が2つ出展(出陳)されていました。1着目の上着(*1)は、青色が藍から、赤色が紅花(べにばな)を染料原料に使用しているとのことでした。2着目の上着(*2)は文様の赤みが強い所に紅花が、黄色の所は紅花と黄柏(きはだ)が染料原料として用いられているとのことでした。
紅花には紅色色素(*3)と黄色色素(*4)の両方が含まれおり、現在でも食品の着色料や口紅などの原料に使用されています。
室町時代から栽培が始まったとされる山形県では、江戸時代に最上川流域で栽培が広がり、最上紅(もがみべに)として有名になりました。現在でも紅花は山形県の県花に指定されています。
紅花を煮出したお茶は、血圧を下げる働きや、抗炎症作用、免疫賦活作用が知られており、漢方では身体を温め、血の流れを改善し、冷えや痛み、月経異常に用います。単独で使うこともありますが、相性の良い生薬の組み合わせで用いることの方が多いのです。
例えばシソ科の丹参(たんじん)との組み合わせです。丹参(たんじん)だけでも血の巡りを改善する他、動脈を広げる働き(*5)や、炎症を伴う発疹や出血トラブル(*6)に、また精神不安、焦燥感、不眠、動悸など(*7)に用います。
紅花と丹参(たんじん)を組み合わせた冠心二号方と云う処方があり、紅花と丹参の他に、ボタン科の芍薬(*8)、セリ科の川芎(センキュウ)、マメ科の降香(こうこう)が配合されます。
血の滞りが原因(*9)による胸(*10)の痛みを目標に、中国では冠心病とよばれる狭心症や心筋梗塞の治療に用いられます。
漢方では血流が何かの原因によって滞ると、痛みやシビレが発生すると云う考え方があります。動脈や静脈、毛細血管の血の滞りを改善することで痛みやシビレを改善します。
日本国内で流通している漢方製剤ではマメ科の降香の代わりに、気の巡りをよくし痛みを止める働き(*11)のカヤツリグサ科の香附子(こうぶし)とキク科の木香(もっこう)が配合されています。
頭が痛い、頭が重い、肩こり、めまい、動悸などお悩みのある方で、特に上半身の血流の悪さ、血の滞りがないかを、漢方健康相談中に探るようにしています。

錠剤タイプ 約15日分 6600円(450錠入り)(*12)
顆粒タイプ 10日分 4500円 (*13)
その他、紅花も乾燥したタイプでご用意ございます。お茶にして飲んだり、ホワイトリカーに漬け込んでベニバナ酒にしたり、スープ料理や煮込み料理、和え物の飾りつけに用いてみるのはいかがでしょうか。身体を温め血の巡りを良くする作用(*14)とその色を生かして見た目にも良く、身体にもいいのはうれしいことですね。
紅花 100g(1650円)~
阪本漢方堂では本格的な漢方薬だけでなく、薬膳の材料や薬用酒作りの材料も取り扱っています。
相談の出来る薬局 阪本漢方堂
価格:令和8年7月現在税込価格
*1縹纐纈布袍(はなだこうけちのぬののほう)
*2纐纈布袍(こうけちのぬののほう) *3カルタミン
*4サフロールイエロー *5冠動脈拡張作用 *6清熱涼血 *7安神 *8赤芍薬 *9血瘀、瘀血 *10心 *11止痛作用 *12冠源活血丸 *13冠元清血飲 *14活血作用