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「アレルギー性鼻炎の漢方薬:麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)」

皆さん、こんにちは。

先日の木曜日の朝、寒波の影響で西陣千本店界隈の屋根が雪化粧していました。

これだけ寒暖差が激しいと鼻水が出てくるので、風邪なのか花粉症なのかと迷うこともあります。

「桜など、春を楽しむために屋外に出かけたいが、花粉症が始まってからの数年、春の季節が全く楽しくない!」とおっしゃる方も。

くしゃみ、鼻水だけでなく、鼻づまりや、目や鼻を赤くされてご相談にお越しになります。

「市販の抗ヒスタミン薬を飲むと、眠気や集中力・思考力の低下が気になり困る! 口も渇くので漢方でいいのがないの?」と

漢方薬をお探しの方もいらっしゃいます。

 

そこで今回は「花粉症と眠くならない漢方薬:麻黄附子細辛湯」について取り上げてみましょう。

 

 

本来ならば、花粉の飛散量が多くなる前に、身体のバリアを強化しておくこと、

漢方では気を充実させることが、大切と考えます。(*1)

つまり事前に備えることです。

しか春の花粉症シーズンは始まっていますので、まずは現れている症状には、

鼻水、くしゃみ、花粉症初期の鼻づまりにいい漢方薬「麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)」がおすすめです。

 

この漢方薬の使用ポイントは、身体の冷えを感じる方、元々体内で熱の産生能力が低い方など

冷えが原因のベースにあると考える場合に、おススメしています。

 

症状としては炎症が少なく、無色透明のサラサラした鼻水があふれ出るような症状、

くしゃみ、倦怠感や冷えを感じる方に用います。

 

配合される生薬は、マオウ科の麻黄(まおう)と、キンポウゲ科の附子(ぶし)と、ウマノスズクサ科の細辛(さいしん)3種類です。

麻黄: 葛根湯にも配合されており、咳を鎮め喘息時や水はけの悪い状態に用います。

附子: 身体の内部を温めてくれ、冷えの改善の他、関節や筋肉の痛みに用います。

細辛: 風邪による寒気、頭痛、鼻の症状、粘りのない大量の痰が伴う咳に、

その他、神経痛をはじめ頭痛・歯の痛みなど痛みを止める目的で配合されます。

 

これら3種類は身体を温める方向に働いて、組み合わせると、

アレルギー性鼻炎、気管支炎、気管支ぜんそくの改善に役立ちます。

 

その他、膝・肩・首などの関節痛、腰痛、坐骨神経痛、三叉神経痛、頭痛、歯の痛みなどの痛みでお悩みの方、

特に手足に冷えがある方、時に冷たい風にあたると痛みが悪化する方に、単独又は他の漢方薬と併せて用います。

 

花粉症の中盤以降は、鼻づまりの他、鼻水もネバネバした黄色やネバネバになる方、目の充血など、

身体が温まると悪化するタイプに変化してくる方もおられます。

そのように変化する場合は、他の漢方薬に変える必要がございますので、お気軽にご相談ください。

 

もう少し試しやすいハーブティータイプを希望される方は、西洋イラクサ(別名:ネトル)もいいでしょう。

阪本漢方堂の公式ブログにも紹介しています。

 

皆さまの周りに、花粉症、アレルギー性鼻炎、気管支炎、気管支喘息、痛みのトラブルなどお悩みの方がいらっしゃいましたら、

ぜひ阪本漢方堂を教えてあげて下さいね。

 

 

 

 

 

 

 

 

相談の出来る薬局 阪本漢方堂

*1 衛気(えき)

 

 

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