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「正倉院展 沈香と漢方薬敬震丹」

皆さん、おはようございます。

昨日10月25日(土)から奈良国立博物館で正倉院展が開催開始されましたが、話題性のあるコバルトブルーが鮮やかなガラスの器「瑠璃坏(るりのつき)」は8世紀以前にペルシャで作られたと考えられているグラスに、東アジアで作られた龍が刻まれた脚の姿で、確かに見に行きたくなります。

しかし私の関心は香木「黄熟香(おうじゅくこう)」、別名「蘭奢待(らんじゃたい)」です。

 

織田信長、足利義政、明治天皇も切り出し用いた記録が残り、「天下一の名香」とうたわれる黄熟香(蘭奢待)は東南アジア産の沈香です。

去年の秋、宮内庁正倉院事務所がこの香を再現すべく科学調査・分析した結果、アンズの種である杏仁(キョウニン)や、バニラ、シナモンなどが複雑に入り混じった甘い香りがするとのこと。

また正倉院宝物が初めて一般公開された1875年の「第1回奈良博物館」の3年前に宝物の大規模調査が行われ、黄熟香の粉を火にくべた時の明治政府の下級官吏だった蜷川式胤(にながわのりたけ)さんが、「軽く清らかにして、誠にかすかな香り有り」と、かつておっしゃっていた内容を読みました。

沈香は漢方の世界でも使用されているので、とても私は興味がわきました。

そこで今朝は「沈香と漢方薬」について取り上げてみましょう。

 

沈香はジンチョウゲ科の常緑高木で、樹皮の傷ついた所に樹脂が分泌され集まり、長い年月を掛けて固まったものです。

台湾や中国南部(広東、広西、海南)、東南アジア(インド、インドネシア、マレーシアなど)に分布しており、上質な比重が大きく水に沈むため沈香や沈水木とも云われています。

漢方では、やや身体を温め、痛み止めや吐き気止めに、腎の元気の素を補ったり、気の巡りを良くしたりすることで喘息を治す働きがあります。(*1)

では沈香が配合されており、今もよく売れている漢方薬をご紹介しましょう。

それは敬震丹(けいしんたん)と呼ばれる、形が1cm四方のチップ状になった漢方薬です。煎じる手間も要らず、簡単に飲むことが出来ます

配合されている原料生薬には、サフラン、オミナエシ科の甘松(かんしょう)、フタバガキ科のリュウノウジュの樹脂を加工した竜脳、動物性生薬として牛黄(ごおう)、麝香(じゃこう)など数種類配合されています。

 

敬震丹はとても香りが良く、鼻から入った香りの成分が頭の方に、そして全身に広がり巡るイメージの香りです。

漢方の表現では「気を巡らせる」と云いまして、気の巡りが悪くなると動悸や息切れ、不眠、寝つきが悪い、緊張感(イライラ)、落ち込み、気のふさぎ、疲労や倦怠感などの症状が現れやすくなります。

 

評判の良いのは、じっと静かにしているのに動悸がする方や、胃腸が弱い方、消化不良を起こしやすい方、空腹感が無い、食欲がない方におススメです。

 

1cm四方のチップ状になっている敬震丹は、10片(ぺん)3080円です。

お試し用の2片からお徳用サイズ160片まで取り扱っております。

ご遠方の方や、お近くでもお越しになることが出来ない方は、お送りも致しますので、お電話下さいませ。

 

今年は夏の暑さが大変厳しかったのと、ここにきて急に気温が下がり肌寒くなりましたので、自律神経系のバランスが悪くなって体調を崩している方をよくみかけます。

 

皆さんのまわりに、ストレスが多く脳疲労・頭が疲れている方、イライラや気持ちのふさぎ、落ち込み、不安感、動悸、息切れ、胸のつかえ感、寝つきが悪い、眠れない、気力や集中力の低下などのような症状で心配されている方がいらっしゃいましたら、是非阪本漢方堂を教えてあげて下さいね。

 

相談の出来る薬局 阪本漢方堂

 

表示価格:令和7年10月現在税込価格

*1 降気、止痛、止嘔、平喘、帰経:脾・胃・腎

 

 

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