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「八坂神社 初詣 白朮(おけら)参り と漢方」

2017/12/31 放送

今年最後の回になりました。

本年は地元京都のお客様や近隣の滋賀県・大阪府・奈良県・兵庫県のお客様をはじめ、遠くは、関東は勿論、北は北海道や南は九州にお住まいの方など遠方のお客様も、阪本漢方堂薬局を御利用頂きましてありがとうございます。

さてお正月と云えば初詣。

阪本漢方堂本店の氏神さんは八坂神社で、お店の有る四条通新京極の入口から、四条通りを東の方向へ真っすぐ行った所に八坂神社がございます。八坂神社の「白朮(おけら)参り」は有名です。

今朝は、この「白朮(おけら)参り」にちなんだ話題です。

 

これは「白朮祭(おけらさい)」と云いまして、大晦日から元旦早朝まで一晩中焚かれた灯籠から火縄に火を移し、自宅に帰るまで消えないようにクルクル廻し、雑煮を作るのに火だねとして用います。昔の習わしを思い、元旦に初めて火を付ける際に子供の頃は我が家でも、そうっとガスバーナーのキャップに近づけ使っていました。

 

さて「白朮(おけら)参り」のオケラですが、これはキク科の多年草の植物です。

先月地元の新聞にも掲載されていましたが(*1)、八坂神社本殿の中庭に昔から自生していた「オケラ」ですが、近年では1株自生するのみになったとのこと。そこで京都のNPO法人が再生プログラムに取り組むことになったとのこと。

実は漢方の世界でもよく用います。この番組で何度かご紹介したことがございますが、

生薬名を白朮(びゃくじゅつ)と云います。

用いる所は根っこの部分・根茎を使います。

日本産のオケラの根茎を和白朮(わびゃくじゅつ)、中国産は唐白朮(からびゃくじゅつ)と云います。

働きとしては、利尿・血糖を下げる・抗腫瘍・抗炎症の作用があります。

漢方では眩暈(めまい)やむくみ・胃腸の弱い方や下痢する方・疲れやすい方に用います。

 

では具体的にどのような漢方に配合されているのかをご紹介致しましょう。

代表的な漢方処方として五苓散(ごれいさん)に配合されています。

以前テレビ番組でも子供に用いる漢方として、またお酒を頂く方々にはお役に立てる二日酔い防止としても紹介されていました五苓散。

 

配合されるのは、このキク科の白朮(おけら・ビャクジュツ)の他に、シナモンやサルノコシカケ科の茯苓(ぶくりょう)・猪苓(ちょれい)など5種類の生薬が配合されています。

体の中の水分の循環を改善してくれる生薬の組み合わせで、余分な水分を取り除いてくれます。それゆえ、むくみで悩んでおられる方や眩暈(めまい)・頭痛に使用します。

 

ついつい暴飲暴食してしまう年末年始、アルコールを飲んだ後にこの五苓散を服用しておくと二日酔いの予防につながる重宝する漢方薬です。

もちろん既に二日酔いの方にもおすすめです。

既に忘年会続きで飲み過ぎて胃腸が弱っておられる方、また忙しくストレスが溜まり同じように胃腸が弱っておられる方阪本漢方堂にご相談下さいませ。

 

さて最後に年末年始の営業のお知らせです。本日を含め3日までお休みです。

 

四条通新京極入口の本店の年始営業開始は1月4日(木)から

千本通一条上る西側の千本店の年始営業開始は、1月5日(金)からとなります。

それではラジオをお聞きの皆様、改めまして

新年を迎えましても阪本漢方堂は、ご縁のあった皆様とそのご家族の方々の心と身体の健康にたずさわり、人生の量(ボリューム)である平均寿命を延ばすだけでなく、人生の質(クォリティ)である健康寿命を延ばす面で、お役に立てるように努力してまいります。

よろしくお願い申し上げます。

 

阪本漢方堂

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