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「正月飾り かやの実、神馬草、ほんだわら」

皆さん、おはようございます。

京都市四条新京極入りの阪本漢方堂薬局です。

阪本漢方堂では例年12月になると売れる物が有ります。

お正月に備えて準備する為の物です。

一つはお屠蘇。正月のお祝いには欠かせないですね。阪本漢方堂でも、もうお屠蘇を準備する季節ね!とお話になり既に売れ出しています。

それともう一つは、正月のお飾りとして「カヤの実」です。

 

よく年末になる頃に「カヤの実」有りますか?「神馬草(じんばそう)」有りますか?とお尋ねになられます。かち栗は用意出来たが、「カヤの実」は毎年阪本漢方堂さんで購入出来るが、錦市場で購入していた「神馬草」が最近手に入らないが阪本漢方堂さんで入らないの?と尋ねられます。

これらは、他にお米や昆布、串柿、ウラジロなど多少家庭によって異なりますが、床の間にお正月の飾りとして用いられるのです。

そのような中でも今朝は、神馬草とカヤの実について取り上げてみましょう。

 

さて皆さん、神の馬に草と書く「神馬草」をご存知ですか?

答えは海藻の一種でホンダワラのことです

多くの胞子を付けている姿から、たくさんの子供を抱えているようで、子孫?栄につながる縁起に良いとされています。

最近潜っていませんが、私の趣味の一つにスキューバダイビングが有ります。

スキューバダイビングで海中を楽しんでいると、海藻の仲間であるホンダワラが森のように生えていて、小魚達やイカ達の住処になっているのを見かけました。

日本の沿岸には約60種類のホンダワラの仲間が生息しているようです。

漢方の世界では、しこりや腫れて硬くなったものを柔らかくする治療法や、小便を出すようにすることでむくみを改善する目的で用います。

ただし以前は生薬業界でも取り扱われていたようですが、現在では見かけなくなりました。

 

 

それに対し「国内産カヤの実」は現在でも在庫を切らさぬように取り扱っています。

カヤは、イチイ科の常緑高木の植物で、実や種、材木の部分など色々と私達の生活で役立っています。

例えばカヤの木材で作られた将棋盤や碁盤は最高級品として知られていますし、

弾力性が有り、水湿に耐える為、風呂桶にも使われます。

カヤの実の油は食用や、植物性灯火の油として用いられていました。

漢方ではカヤの種・種子を榧子(ひし)又は榧実(ひじつ)とも呼んで用います。

目的は便秘や寄生虫の虫下し、肺を潤し乾燥性の咳に用いられたりしています

 

しかし阪本漢方堂では便秘や乾燥性の咳には別の薬草の組み合わせを用いることが多く、買いにお越しになる目的としては(旧暦の正月を含む)お正月のお飾りとして一番多く、選別された見た目が綺麗なカヤの実から売れていきます。

 

ただ他の薬草同様カヤの実も国内生産量が減ってきており、阪本漢方堂でも貴重な大きな国内産カヤの実を確保するのに苦労しておりますが、ここ数年分は確保出来ています。

 

カヤの実を見られたことのない方は、阪本漢方堂のホームページ内のブログや、通信販売サイトに画像を掲載しておきますので、一度ご覧くださいませ。

お正月旅行先や外食先での飾りつけを注意深く楽しまれるのもおススメです。

今朝はお正月飾りカヤの実にちなんだお話でした。

阪本漢方堂

 

 

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