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「ミカンと漢方入浴剤」

2017/02/26 放送

ひと頃暖かくなったなと思ったらまた寒い日が続いていますが、体調お変わりございませんか?

今年は京都府内でもよく雪が降りますね。

これだけ寒いと、御家庭でもコタツから抜け出せなくなりますね。

情景としては、そのコタツの上にミカンが欠かせませんね。

そのような馴染みのあるミカン、今朝はこの果物の「ミカン」について見てみましょう。

 

ミカンにはどのような栄養素が含まれているのでしょうか?

まずは特徴としてビタミンCが豊富だということ。

それに疲労解消するクエン酸も含まれています。

外の皮をむいて白い筋には、毛細血管を強化し高血圧予防のポリフェノールの一種(*1)が含まれます。

 

さてミカンを食べ過ぎると手が黄色くなるといいますが、何故なんでしょうか?

原因はやはりミカンの色素成分に理由が有りました。

βクリプトキサンチンと云われるカロテンの一種が色素成分として含まれているからです。

この成分は最近発ガン抑制の効果や動脈硬化の予防として注目されています。

 

 

そして漢方でもミカンを用います。

まずよく用いるのが陳皮(チンピ)。

ミカン科のウンシュウミカンの皮を乾燥したものを陳皮(チンピ)と呼んで使用します。七味唐辛子にも入っているミカンの皮・陳皮(チンピ)です。

陳皮には胃腸を整える働きが有り、食欲不振やお腹にガスが溜まって張る場合や消化不良に用います。また気管支炎や痰が多くて困る際にも単独または複数の生薬と組み合わせて用います。

一例として、食べた物が消化されずに、胃にもたれたり、お腹が鳴ったり、下痢をした際に用いる平胃散(ヘイイサン)にも配合されます。

ちなみに同じウンシュウミカンの皮でも、未成熟なものは青皮(セイヒ)と呼びわけています。

 

他にミカンの仲間として枳実(キジツ)が有ります。

ミカン科のダイダイや夏ミカンなどの未成熟の果実を用います。

働きは、胃の調子を整え、気の巡りを改善します。また排膿作用も有り、この働きをいかして、桔梗や芍薬の根と合わせ排膿散(ハイノウサン)として化膿性の皮膚病に用います。

そして未成熟の青いタイプではなく、成熟直前の果実を枳殻(キコク)と呼びます。

中国産の枳殻(キコク)は、ミカン科のカラタチも使用されます。

 

また成熟した皮の部分はダイダイと夏ミカンで呼び名が異なります。

ダイダイの皮(果皮)は橙皮(トウヒ)、夏ミカンの皮は夏皮(ナツカワ又はカヒ)と呼びます。漢字で書くとそのままなので分かり易いですね。

 

漢方ではミカンの仲間もこのように呼び名も分けて用います。

 

最後に一つ御紹介。

本日26日は風呂(26)の日なので、ミカンの皮・陳皮(チンピ)が配合された入浴剤を御紹介致しましょう。

「きよなが湯の素(モト)」と云いまして他の生薬・ハーブではヨモギ、カミツレ(カモミール)、薄荷なども一緒に配合されていて、冷え症・しもやけや、肩こり・腰痛・神経痛・リウマチにもよく効きます。

 

また今の時期、空気の乾燥が激しいので、お肌の荒れにもお勧めです。

使用されている方からは、「お風呂上がりの湯冷めがしにくい。肌の乾燥がましになった」と評判です。

こちらは10包入りで販売しております。遠方にお住まいで、いらっしゃることが出来ない方には、代金引換便にてお送りも致します。

 

ラジオをお聞きの皆さんの周りに、冷え症や肩のこり・神経痛・皮膚の乾燥などでお悩みの方がいらっしゃいましたら是非教えてあげて下さいね。

 

阪本漢方堂

 

*1 ヘスペリジン

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