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「おせち料理 栗きんとん クチナシと漢方」

皆さん、おはようございます。

京都市四条新京極入りの阪本漢方堂薬局です。

いよいよ年の瀬がせまってまいりました。朝から大掃除なさっている方、正月のおせち料理の準備にかかっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

(話を膨らませるなら、皆さんはどんなおせち料理がお好きですか?)

今朝の話題は、おせち料理に欠かせない「栗きんとん と漢方」について取り上げてみましょう。

まずは栗から。

「勝ち栗」と云われ、縁起が良いと云われてきました栗。

栗はブナ科の植物で、栗の実の栄養成分は糖質や食物繊維の他にカルシウムやカリウムも豊富に含まれます。ビタミンCやビタミンB1も豊富に含まれています。また渋皮に含まれるタンニンには抗酸化作用があります。

漢方では胃腸を丈夫にしてくれ、血の巡りや気の巡りを良くする働きがあると考えます。

自然属性分類では温性なので、冷えを感じる方にもおすすめです

しかし半面消化しにくいので、食べ過ぎないように少量ずつ食べるのがいいでしょう

 

さておせち料理に欠かせない「栗きんとん」は、黄金に例えて金運・財運を呼び、豊かな一年を願う意味合いも込められています。

この「栗きんとん」を作る際に欠かせないのが、クチナシの実です。

クチナシの実はよく漢方で用います。アカネ科のクチナシの実ですが、生薬名を山梔子(サンシシ)もしくは梔子(シシ)と呼びます。「栗きんとん」のように食紅としての用い方では、他にお漬物・沢庵でも使用されます。

たくあんのイラスト

漢方ではイライラやのぼせ・鼻血の他に、皮膚の粘膜の炎症、鼻の粘膜の炎症などの熱症状や炎症などに使用します。

使用例として肝炎や胆石による黄疸の際にクチナシ単独又はカワラヨモギと一緒に用います。また鬱(うつ)状態の際にクチナシ単独で煎じて用います。(*2)

他にミカン科のキハダ、生薬名を黄柏(おうばく)とマメ科の甘草と一緒に併せて黄疸や発熱、お腹が張っている時に用います。(*1)

 

このように煎じ薬や、飲み易い顆粒や錠剤の原料として飲んで用いるだけでなく、貼り薬の材料としての用い方も有ります。

阪本漢方堂ではクチナシを粉末にしたものも扱っており、打ち身、打撲の時に湿布のように貼って使用する目的で買いに来られたり、クチナシの粉末を配合した神経痛や腰痛、肩こり、打ち身など痛みや炎症に良い漢方の湿布薬糾励根(キュウレイコン)を買いに来られたりします。

 

 

最後に年末年始のお休みのお知らせです。

支店の西陣千本店は本日から1月6日まで、四条新京極入り口の本店は明日17時までの短縮営業で、31日から5日(日曜日)までお休みです。

年明けの営業は1月6日(月)からです。

 

この一年ありがとうございました。

皆様どうぞ良き新年を迎えられますように。

「良いお年をお迎え下さい」と南国の女の子のイラスト

来年も、相談の出来る薬局「阪本漢方堂」を宜しくお願い申し上げます。

阪本漢方堂

 

*1 梔子柏皮湯(ししはくひとう)

*2 漢方もわかる民間薬百科 根本幸夫著

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