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「実山椒・青山椒と漢方」

2017/06/11 放送

先日、雨上がりの京都御所の中を通りましたら、緑が濃く綺麗な季節になったなと感じました。

さて今朝は、山椒の実「青山椒・実山椒」について取り上げてみましょう。

我が家の山椒には、何故かあまり虫が付かず葉っぱもそうですし、今の時期には可愛らしい小さな実を沢山つけています。

 

小さな子供の頃は、刺激が強すぎて苦手だった山椒ですが、大人になってからは鰻を食べる時は勿論、カレー蕎麦を食べる時にも、山椒の粉を掛け万遍なく混ざるように麺を底からグルッとかき混ぜて湯気が上る中、ワイシャツにとろみの付いた汁が飛ばないよう気を付けながら食べるのが、私の気に入った食べ方です。

一味をかけて食べるより山椒の方が、味が敏感に感じるようになる感覚がたまらなく美味しく感じるのです。

 

また山椒の実に関連して、「ちりめん山椒」を出張の際の京都土産として使用することが多いです。白ご飯の上に掛けて食べると美味しいですよね。

我が家では作りませんが、ご近所さんから手作りの「ちりめん山椒」を毎年頂きます。

皆さんのお住いの地域でも「ちりめん山椒」お作りになられますか?

 

さて私たちにとって身近な山椒はミカン科の植物で、漢方では山椒の他にもミカン科の植物はよく用いられます。例えば陀羅尼助丸に配合されている黄柏(おうばく)・キハダもミカン科の植物です。他にも柑橘類では、ミカンの皮の陳皮(ちんぴ)や青皮(せいひ)、

ダイダイの実、枳殻(きこく)や枳実(きじつ)、皮の部分の橙皮(とうひ)など挙げることが出来ます。

山椒に戻りますが、通常、枝にトゲがあるので木の芽や実を採る時に痛い思いをしますが、枝にトゲの無い山椒があることご存知ですか?それは朝倉山椒(あさくらざんしょう)と呼ばれる種類です。

ちなみに英語では山椒のことをJapanese pepperと呼び、チョコレートに混ぜたり、料理のソースに混ぜたりと海外の料理人からも山椒は注目されています。

 

中華料理を食べに行くと、近い種類の植物である花椒(かしょう・ホアシアオ)が麻婆豆腐の辛味を引き立てるのに使用されており、また中国の御香粉(ごごうふん)と呼ばれるミックススパイスにも配合されています。

 

それに対して普段私達が頂く山椒は、辛味は弱く、清涼感が強い特徴があり「鰻の蒲焼」や「鴨肉の照り焼き」などこってりした味に合います。

 

では最後に山椒を原料生薬に用いた漢方薬・当帰湯(とうきとう)をご紹介しましょう。

お腹が弱く冷えを感じ、お腹に空気が溜まり膨満感を感じる方。

また空気が溜まりすぎて胸の圧迫感を感じたり、お腹が痛みを感じたりする方に用いる漢方薬です。

身体の内部から温め、滞っている気の巡りを良くすることで改善してくれます。

配合されているのは、山椒の他に、朝鮮人参、一度蒸して乾燥させた生姜、セリ科の当帰を含め10種類の生薬が配合されています。

 

これから暑くなりますが、冷房で身体を冷やし過ぎてしまう方、胡瓜やスイカをはじめ食べ物で身体を冷やし過ぎる方などは要注意です。

 

ラジオをお聞きの皆さんに「漢方薬ってこんなにも身近なものなんだな~」と感じて頂ければ幸いです。

 

皆さんの周りに、お腹の弱い方・お腹に冷えを感じる方・お腹に空気が溜まったかのような膨満感の有る方・胸やお腹に痛みを感じる方がいらっしゃいましたら、是非教えてあげてくださいね。

 

今朝は「実山椒・青山椒と漢方」についてでした。

 

阪本漢方堂

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