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「歯周病はあなどれない。糖尿病と動脈硬化の悪化にも関係!」 

皆さん、おはようございます。

京都市新京極入り口の阪本漢方堂です。

皆さんは定期的に歯医者さんで歯のお手入れ、なさっておられますか?

阪本漢方堂は相談薬局なので歯周病についても話題にのぼりますが、糖尿病や動脈硬化の相談件数ほどではありません。

しかし「歯周病による糖尿病の悪化」「歯周病による動脈硬化の悪化」など関連性が大きいことを皆さんご存知でしたか?その他に下肢静脈瘤で取り出した静脈の血管から歯周病菌が見つかったことも報告されています。

今朝は、お口のトラブル「歯周病」について取り上げてみましょう。

歯周病とは歯茎に炎症が起こる病気です。 

1 歯と歯茎の間に出来る様々な細菌が繁殖した塊(プラーク)によって、

歯茎が炎症を起こすことから始まります。

2 炎症が進行すると、歯と歯茎の隙間が広がり、歯周ポケットが出来る。

3 ここに菌が入ると、歯を支える骨が溶けて壊れます。

4 最悪の場合、歯が抜け落ちてしまい歯を失う。歯を失う一番の原因が歯周病なのです。

まとめると歯周病は、歯茎部分の歯肉と骨(*1歯槽骨)、歯を支える膜(歯根膜)の炎症と衰えによる様々な症状によっておこると云えます。

 

そして歯周病の特徴として

5~10年位、時をかけてゆっくり進行すること。

歯茎が赤黒くなっても、虫歯と違い、ほとんど痛みなく知らぬ間に進行することが多い。

欧米では歯周病のことを「静かなる疾患」と呼ばれています。

痛みの症状が出てから通院するのではなく、歯をはじめ口の中の健康を維持する為に、「予防歯科」と呼ばれる考え方で定期的に歯医者さんに診てもらうことは必要だと思います。

 

ところで「歯周病と糖尿病」の関係性ですが、「糖尿病が歯周病を悪化させる場合」と、逆に「歯周病が糖尿病を悪化させる場合」との2つあります。

 

糖尿病が歯周病を悪化させる場合ですが、

一つ目は糖尿病による免疫低下、免疫細胞である白血球の働きが低下し、異物である口の中にたくさんいる菌に対する抵抗力が低下します。プラークと云って、様々な歯周病の菌の塊に対処できなくなり、症状が悪化しやすくなる。

二つ目は糖尿病を患う高齢者は唾液量が少なくなる点が挙げられます。唾液による自浄作用が弱くなる。菌が繁殖しやすくなる。当然糖尿病じゃなくても、他の薬の副作用でドライマウス唾液量が減っている場合も唾液による自浄作用は弱くなります。

三つ目は高血糖により血行が悪くなり歯の組織が劣化してしまう点です。

 

次に歯周病が糖尿病を悪化させる場合ですが

一つ目はプラークと呼ばれる様々な歯周病の菌の塊から毒素が出てきて、それが血液中に入り全身に回り、インスリンの出を悪くし血糖値が高くなる点

二つ目として、歯周病は、歯茎部分の歯肉と骨、歯を支える膜に炎症を起こすので、炎症物質なるものが全身を駆け巡り、インスリンの働きを妨げ血糖値が高くなる点が挙げられます。

また糖尿病の場合、合併症として動脈硬化を起こしやすく、動脈硬化は血管の慢性炎症と考えられ、歯周病の炎症が血管に飛び火し動脈硬化が悪化することが考えられます。

また糖尿病患者の歯周病の進行は早く、治りにくいのも特徴です。

 

現在、糖尿病は患っていないが、家系的に心配な方は普段から歯を大切にすることも気に留めるようになさってくださいね。

歯ブラシと綺麗な歯のイラスト

 

阪本漢方堂では今週「お口のトラブル相談週間」を設けています。

皆さんの周りに、口内炎がよく出来る、口が渇く、ドライマウス、逆に唾液が多い、味が分かりにくいなど、お悩みの方がいらっしゃいましたら是非教えてあげて下さいね。

相談の出来る薬局 阪本漢方堂

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